*ネタバレ*コインロッカーベイビーズを見てきた。

舞台を見に行くのはこれが2回目という舞台初心者は、初めてこれが噂のスタンディングオベーションであろうものを体験した。
という、まじでなんの知識も経験もないけれど、感動したのでつらつら書きます。

舞台が発表される少し前、原作上巻を読んだ。
下巻は上巻を読んだ直後に図書館で予約したのだけれど、未だ届いておらず(これ、図書館あるあるね。予約した本は忘れた頃に借りられるのです)

まあでも本を上巻だけでも読んでおいてよかった!下巻買って読めばよかった!なんかほぼほぼ上巻の内容でおさまってた気がするけれど。

1番びっくりしたのは音のデカさね。
この大音量で一気にコインロッカーベイビーズの世界に引きずり込まれた感じがする。引きずり込まれたというよりものすんごい大きな口に食べられた感じ。ワニかな?

内容めちゃくちゃ重いし、狂ってるし、本読んでるときもパワー吸い取られ出たけど、これが舞台になるとまあ死ぬほどパワー投げつけられたね。

はじめから終わりまでほぼほぼハシとキクを、橋本くんと河合くんを、抱きしめたいと思ってたのね。1幕の最後なんて最高潮に思ってた。河合くん!もういいよ!やめてってなで肩の私が怒肩になってたんじゃなかろうか。
でも、最後の「俺は人を殺さなくても生きていける(ニュアンス)」ってハシが叫ぶところ。
あれでね、ああ、抱きしめたいなんてなんで傲慢なって理解した。誰かが引きずり上げてあげたらあかんのやって、苦しんで苦しんで這い上がるところで手を差し伸べるのではなくて、下から押し上げるのでもなくて、ただ目を逸らしてはいけないんじゃないかって。それしかきっとできひん。

20年とちょっとしか生きてない私が何を知った口聞いてんねんって1番思ってるのは私です。
でもそう思うんですよ。きっとまだコインロッカーベイビーズの世界から抜け出せてない。爪先と指先くらいはまだ浸かってる。
だからこんな分かったようなことどんどん言えちゃう気がする。後で読んだらうわはっず!ってなって消すかも知らんけど、取り敢えず今は書きたいから、書いてる。

ハシが舌を切った時の顔が、私が本を読んで想像していた顔とぴったり重なってなんだこれは!っとゾクッとした。すごいこの顔見たことあるって思った。
もっとガリガリで子供やろハシは!って思ってごめんなさい。橋本くん完ぺきにハシだったよ!

ギターって世界を切り裂く音が出せるんですね。
忘れないようにしようって必死で聞いてたのにもう忘れてもうたけど、劇中何度も何度も流れるギターの音が、世界を切り裂く音に聞こえました。すげーカッコよかった。かっこいい以外にこのかっこよさを言い表せなくて地団駄踏むくらいかっこよかった。

もういっかい見たい。もういっかいコインロッカーベイビーズの世界に食べられたい。そしたらきっと私は喜んであの大きな口に飛び込んでいける気がする。